【ラブの領域】与えると受け取るの二極のバランス

与えると受け取るの二極 (ラブの領域)

恋愛・結婚のパートナーシップの場合

 「与えると受け取るの二極」は、恋愛結婚のパートナーシップで相手に愛情やケアを「与える側」でいることが多いか、「受け取る側」でいることが多いかを見つめ直すのに便利です。パートナーシップでは、愛情を与える側と受け取る側の役割を柔軟に交代し、流動的に循環させることが健康的な関係の鍵です。この「柔軟な役割交代」と甘え甘えられ、頼り頼られ、支え支えられるという「愛情エネルギーの循環」が、うまくいくパートナーシップの秘訣です。「依存する」と「支える」をお互いに必要な時にできることが大切です。

  • チェックリスト

    • 与える側のチェックリスト
      1. 私はパートナーに対して頻繁にサポートやケアを提供していると感じる。
      2. パートナーに対して、私がよく気を使っている。
      3. 私が相手に多くの愛情を与えていると感じることが多い。
      4. パートナーが困ったときには、自然に自分が助ける側になる。
      5. 私がパートナーを励まし、支えることが多い。
    • 受け取る側のチェックリスト
      1. 私はパートナーから頻繁にサポートやケアを受けていると感じる。
      2. パートナーが私のために気を使ってくれることが多い。
      3. 私はパートナーから多くの愛情を受け取っていると感じる。
      4. パートナーがよく私を助けてくれる。
      5. 私はパートナーから励まされ、支えられることが多い。

 

パートナーシップでバランスが取れている場合のチェックリスト:

  1. パートナーに対して愛情を与え、また受け取ることに満足感がある。
  2. 相手に与えすぎず、また受け取ることに対して抵抗を感じない。
  3. 自分が与える時期と、相手から受け取る時期が自然に交代している。
  4. 自分のニーズも大切にしつつ、相手のニーズにも配慮できる。
  5. どちらか一方に負担がかかることなく、愛情が循環している。

 

 


親子関係(または主な養育者との関係)の場合

親(養育者)側が「与える側」で、子どもが「受け取る側」であることが自然であり、子どもの成長発達にとって必要です。もしも親や養育者側が「受け取る側」に偏り、子どもが「与える側」に偏るなら、その関係は健康的ではありません。

子どもは、親からの感情の映し返し(ミラーリング)、承認、共感を必要とし、そうした対応が繰り返されることで、徐々に子どもの心の中に親が内面化されます。こうして、成長とともに子どもも「与える側」に回れるようになり、愛情の循環が成立します。これは自然な成長の過程であり、一足飛びに達成されるものではありません。

  • チェックリスト

    • 親(養育者)側のチェックリスト
      1. 私は子どもの感情をよく受け止め、共感するよう努めている。
      2. 子どもの成長に必要なサポートや愛情を意識して与えている。
      3. 子どもが困った時に、自然と助ける側に回ることが多い。
      4. 子どもの気持ちやニーズに気を配り、適切に対応している。
      5. 私は子どもの内面を映し返す(ミラーリング)ように、感情を受け止めている。
    • 子ども側のチェックリスト
      1. 私は親や養育者から十分なサポートや愛情を受け取っていると感じる。
      2. 私は親や養育者から感情を理解され、共感されていると感じることが多い。
      3. 困ったとき、親が自然と助けてくれることが多い。
      4. 私の気持ちやニーズに対して、親が適切に対応してくれている。
      5. 私は親から愛情を受け取ることで、安心感を感じている。

 

親子関係がうまくいっている場合のチェックリスト

  1. 子どもが親からの愛情やケアを十分に受け取り、安心感を感じている。
  2. 親は子どもの感情やニーズに共感し、適切に応えている。
  3. 子どもは自己表現ができ、親がそれを受け止めてくれると感じている。
  4. 親が子どもに対して過剰な期待や要求をせず、子どもの成長を見守ることができている。
  5. 子どもは親からのサポートを受け、次第に自分で問題を解決する能力を育んでいる。

 

 


オーバーギバー

オーバーギバーは、見捨てられる不安や欠乏感、寂しさを埋めるために、相手に過剰に尽くそうとすることで「与える側」でいなければと考えます。「与えないと相手が自分を見捨てて去ってしまう」と考えます。

チェックリスト:

  1. 他人に愛情やサポートを与え続けないと、自分が見捨てられるのではないかという不安を感じることがある。
  2. 他者の期待に応えないと、関係が壊れるのではないかと心配になる。
  3. 自分のニーズを後回しにして、他者のために尽くすことがよくある。
  4. 他者からの愛情や感謝がないと、自分が無価値に感じることがある。
  5. 自分の感情や疲れを無視してでも、他人のために行動することが多い。

 

 


ラブ・リジェクター

ラブ・リジェクターは、関係性の中で自分が相手より優位でないと安心できないため、与える側に回ろうとします。「与えないと自分が弱い人間だと感じてしまう」と考えます。

チェックリスト:

  1. 他人に愛情やサポートを与えることで、自分が弱い存在だと感じないようにしている。
  2. 関係性の中で自分が優位でなければ、不安や居心地の悪さを感じることがある。
  3. 親密な関係を避けるために、自分から相手に与える側に回ることが多い。
  4. 他人に対して感情的な弱さを見せることを避け、相手に頼られないように行動する。
  5. 他者に依存されることで、関係性のコントロールを保っている感覚がある。

 

 


テイカー

  • テイカーは、関係性の中で相手から愛情やサポートを一方的に受け取ることに傾いてしまうパターンです。自分から与えることが少なく、相手に依存して満たしてもらおうとする傾向が強くなります。「与えることよりも受け取ることが当然」と感じ、関係が不均衡になる可能性があります。

チェックリスト:

  1. パートナーや周囲の人からの愛情やサポートを当然のように受け取ることが多い。
  2. 自分からはあまり与えず、他者に頼ることがよくある。
  3. 他者に与えることよりも、自分が満たされることを優先してしまう。
  4. 自分のニーズが最優先され、他者のニーズに気を配ることが少ない。
  5. 他者からのサポートや愛情がなければ不安を感じることがある。