「回避パターン」の人の3つの特徴とよくある組み合わせ
■目次(クリック可)
1.回避パターンが相手の痛みと防衛パターンの「引き金」を引く場合
B.自分が【怒りパターンorジャッジメント・パターン】で、相手が【回避パターン】
C.自分が【コントロール・パターン】で、相手が【回避パターン】
今回は回避パターンの人の人間関係の注意点について解説します。
回避パターンとは何かなどなど、
文章を読む前の前提知識を2つだけ書いておきます。
前提知識①【回避パターン】
【回避パターン】とは、「人との親密さを回避するパターン」です。
他人と深く関わるのを避けたり、あらゆる親密な関係から距離を取ったりします。
「親密さは危険だ。もし近しい関係で自分をオープンにして弱みを見せたら、私はきっと傷つくだろう。」
回避パターンのよくある特徴
✅【親密回避】人と仲を深めるのを避けがちだ。
✅【恋愛は面倒】恋愛をめんどうくさいものだと感じる。
✅【好意を小さく見積もる】相手の愛情や思いやりの本気度や持続度を小さく見積もる癖がある。(「どうせお世辞で言っているに違いない」等)
✅【頼らない】誰かに頼ったり甘えるのが苦手で、頼られる方がまだ慣れている。
✅【共感が苦手】相手の気もちにあまり共感しない。
✅【弱みをかくす】人に弱みを見せられない。
✅【強迫的独立独歩】強さや自立、完璧さなどを重視し、感情や愛などを軽視したり、見下している。
✅【切り癖】自分から人間関係を切る癖がある。
前提知識②【依存パターン】
【依存パターン】とは、「相手に自分のお世話をしてもらい、 自分は自分でいいと思わせてもらおうとするパターン」です。
自分で自分を助けるのを避けてしまい、いつまでも満たされないようになりがちです。
別名「私は自分を愛せないからあなたが愛して癖」「どうして愛してくれないの癖」
「あなたがいないと生きていけない。
私には自分をお世話したり、愛することはできない。」
【依存パターン】のよくある特徴
✅【自分はダメ、相手はすごい】自信がなく、自分より強く自信のある人に魅かれる。
✅【依存性】人やものに過度に依存してしまう。
✅【察してほしい】何も言わなくても自分の気もちを察してくれて当然だと考えている。
✅【日常生活の依存】日常生活の基本的なことも親やパートナーにやってもらっている。
✅【親子分離できていない】親から自立できていないと感じる。
✅【自立・自己主張が苦手】自立することや、自己主張することが怖くてできない。
✅【好かれるための努力】好かれるために自分を犠牲にし過ぎてしまう。
また、【依存パターン】の人の中には、【攻撃的依存パターン】を持つ人もいます。
【攻撃的依存パターン】のよくある特徴
✅【愛するから犠牲になって】「私はあなたを愛します。だから、私を愛し、すべてを私のために犠牲にしてください」と本気で思っているor要求する。
✅【かわいそうな私を守って】「私は苦しく無力です。だから、私を愛してくれなければなりません」と本気で思っているor要求する。
✅【見返り期待】「私はこれだけあなたに尽くしました。だから私を愛してください。」と本気で思っているor要求する。
✅【被害者の特権】「私はあなたのおかげでこれだけ苦しみました。だから、あなたには私を愛し、援助し、世話をする義務があります」と本気で思っているor要求する。
✅【愛さないならお仕置きよ】「私を愛してくれないと、あなたに害を及ぼしますよ」と本気で思っているor相手を罰する。
✅【察してくれて当たり前】「私がしんどい時や言いたいことがありそうにしているんだから、そのくらい察してくれて当然でしょ」と本気で思っているor要求する。
※【攻撃的依存パターン】は、【被害者パターン】とかぶっていることが多いです。
【被害者パターン】を知りたい方は、公式サイトの【被害者パターン】をご覧ください。
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※前提知識「パターン心理学」6つの基本的考え方
知っている方は読み飛ばしてください
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今回、ご紹介する考え方には
「パターン心理学」というベースがあります。
パターンとは、あなたの
「行動や感じ方、考え方の傾向」に名前を付けたものです。
南ユウタが海外のパターンシステムという心理療法を取り入れ、
日本人になじみやすいように
他の理論と統合&改良を重ねたのが「パターン心理学」です。
パターン心理学には、いくつかの基本的な考え方があります。
①悩みの背後に無意識の【心の痛み】と【不安】アリ
②人は心が痛む時や不安な時、【防衛パターン】でこころを守る
③【防衛パターン】とは、極端・自動的・衝動的・非建設的な行動や考え方・感じ方のことである
④防衛パターンはあなたを心配し、守ってくれている~【肯定的意図】~
⑤【防衛パターン】の中には【健康な力】がかくれている。
⑥【健康な力】を育み、【防衛パターン】を進化・アップグレードして【健康パターン】にすると良い
①悩みの背後に無意識の【心の痛み】と【不安】アリ
人の悩みや症状、問題行動の背後には【心の痛み】と【不安】があります。
無意識のうちに、過去に受けた心の痛みがうずき、「また傷つくのでは」という不安が大きくなることが、実はほとんどの悩みや症状、問題行動の背景にあります。
②人は心が痛む時や不安な時、【防衛パターン】でこころを守る
人はだれでも、心の痛みと不安から身を守るために取る【防衛パターン】を持っています。
③【防衛パターン】とは、極端・自動的・衝動的・非建設的な行動や考え方・感じ方のことである
【防衛パターン】は、極端で自動的・衝動的、非建設的な行動や考え方・感じ方になりやすいという弱点を持っています。たとえば、依存パターンは他者に依存し過ぎますし、回避パターンは人との親しい関係を避け自分の世界に引きこもり過ぎます。
④防衛パターンはあなたを心配し、守ってくれている~【肯定的意図】~
しかし、【防衛パターン】の背景には同時に「自分を大切にしたい」「大切なものや誰かを守りたい」という前向きでポジティブな願いや目的意識がかくれています。これを【肯定的意図】と呼びます。(たとえば、プライドが高いのは背後に「自分を大切にしたい」「自分の尊厳を傷つけられたくない」という願いがあったりするものです。)
⑤【防衛パターン】の中には【健康な力】がかくれている。
本来、人の心には、男性性と女性性、理性と感情など、
「対」となる【健康な力】が備わっています。
理性が強過ぎて、感情を抑圧する人もいれば、
感情が強過ぎて、理性が働かない人もいます。
感情を感じてしまうと辛かった過去を持っていたり、
反対に理性は置いてけぼりにして、
とにかく感情を大きく表現しないと
自分に関心を持ってもらえないと学習したのかもしれません。
実は、【防衛パターン】は「対」となる【健康な力】のバランスが崩れ、
どちから一方が極端に出てしまっている状態なのです。
ですから、たとえどんなに過剰だったり、
不器用に見えたとしても、【防衛パターン】の中には本来、
人との関係や自分自身を癒し成長させる【健康な力】が含まれています。
「過度な理屈屋パターン」の中には「理性」の力があり、
「ヒステリック・パターン」の中には「感情」の力があるのです。
⑥【健康な力】を育み、【防衛パターン】を進化・アップグレードして【健康パターン】にすると良い
カウンセリングの究極の目的のひとつは、
この【健康な力】を育み、【防衛パターン】を
バランスが良く、思慮深く、建設的な【健康パターン】に
進化・アップグレードさせることです。
たとえば、理性が感情にフタをして心身症状が出たなら、
感情の健康な力を取り戻せば回復できます。
逆に、感情が爆発し理性が働かず困っているなら、
理性の健康な力を取り戻せばよいのです。
これは、ほぼすべての心や人間関係の悩みや症状に適応できる法則です。
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もしも、あなたが
【回避パターン】をお持ちの場合
注意するべきポイントが4つあります
1つ目が
あなたの【回避パターン】が
不幸にも相手を傷つけ
相手の心の痛みの引き金を引いてしまう場合があります
痛みを感じ不安になった相手は
何らかの防衛パターンで身を守ろうとする可能性が高くなります
2つ目が
【回避パターン】の人の
よくやってしまう「誤解」です
あなたが【回避パターン】に慣れ親しんでいるのが原因で、
相手のことを「誤解」してすれ違いが起きやすくなるのです
そして、3つめが「問題のある愛着」パターンです
あなたの【回避パターン】と惹かれ合い、問題を抱えることになってしまいやすいパターンです
そして、最後が
相手(あなたのパートナーや子どもなど)がこの【回避パターン】を持っている場合、どういった関係性が生まれやすいのか、ということについてお話ししたいと思います
1.回避パターンが相手の痛みと防衛パターンの「引き金」を引く場合
まずあなたが【回避パターン】を持っている場合
あなたは相手の心の中の以下のような
【心の痛み】を刺激してしまう可能性があります
①「相手にされない」【無視の痛み】
②「愛されていない」【愛されない痛み】
まず①の「相手にされない」についてですが、
僕たち人間は基本的欲求として
「誰かに相手をしてもらいたい」という欲求を持っています
自分の話を聞いてもらって
自分の存在が目の前にいるということを知ってもらいたい
そういう人にそばにいてもらいたいという
基本的欲求を持っているのです
だから、無視されるのは、とても辛いことですね
これをパターン心理学では、【無視の痛み】と呼んでいます
あなたが【回避パターン】を持っている場合、
知らず知らずのうちに相手の【無視の痛み】を
刺激している可能性があるわけです
②の「愛されていない」ということについてですが
これはもうわかるかと思います
あなたが【回避パターン】を持っているという事は
あなたは無意識のうちにか
もしくは意識的に相手と親密になることを回避しているはずです
それは体が近づく事かもしれないし
触れ合う事かもしれないし
感情を分かち合うことかもしれませんし
あなたのプライベートなことを相手に明かす事かもしれません
そうしたことを避けて【回避パターン】を取り続けると
相手は次第にあなたに「愛されていない」と
感じるようになるかもしれないのです
これをパターン心理学では、
【愛されない痛み】と呼んでいます
まとめると
あなたの【回避パターン】が
相手の【無視の痛み】や
【愛されない痛み】の引き金を引いてしまう可能性があるわけです
場合によっては
この痛みに耐えきれなくなった相手が
同じ【回避パターン】をとって
「私も冷めたから離れるわ」とばかりに
あなたから距離をとって
関係性が終わってしまうこともあるでしょう
2.回避パターンのよくある「誤解」
2つ目が
【回避パターン】の人の
よくやってしまう「誤解」です
あなたが【回避パターン】に慣れ親しんでいるのが原因で、
相手のことを「誤解」し、すれ違いが起きやすくなるのです
【回避パターン】の人に一番多い誤解が
あなたと親密になろうとする相手の言葉や振る舞いを
「依存だ」「甘えだ」「心が病んでいるのだ」などと
「誤解」してしまうことです
言い換えれば
相手は健康的な【親密になる能力】を持った相手かもしれないのに、
その言動をあなたが【依存パターン】だと誤解してしまうわけです
そして、「私に多くを求めてこないで」という態度を取って
避けてしまうかもしれません
なぜなら、【回避パターン】の人は
依存を嫌ったり、軽蔑したり、無意識に恐れていたりするからです
3.回避パターンの「問題のある愛着」
そして、3つめが「問題のある愛着」です
あなたの【回避パターン】と惹かれ合い、
問題を抱えることになってしまいやすいパターンです
代表的なものは
あなたが【回避パターン】で
相手も同じく【回避パターン】の人を選ぶ場合です
お互いに【回避パターン】を持っている場合、
表面的にはうまくいっているように見えるかもしれません
でも、実際には、
お互いリスクを犯さないで
深く踏み込みすぎない浅い関係性に終わってしまいがちです
4.相手が回避パターンの場合
そして、最後、4つ目のポイントが
相手(あなたのパートナーや子どもなど)が
この【回避パターン】を持っている場合、
どういった関係性が生まれやすいのか、
ということについてお話ししたいと思います
もし、これを読んでいるあなたが
自分は【回避パターン】に当てはまらないと感じていて、
パートナーや子供などの「相手」の方が
【回避パターン】を持っていると思っているなら、
以下の組み合わせに注意してみて下さい
A.相手が【回避パターン】ではない場合
まず、相手が
実は【回避パターン】では「ない」場合があり得ます
それはどういう場合かと言うと
あなた自身が【依存パターン】を持っていて
【健康的自立パターン(セルフサポート・パターン)】を持っている場合です
健康的自立パターンの人ほど、
自分で自分を助ける能力=「セルフサポート能力」が高い傾向があります。
「セルフサポート能力」人の特徴は、
たとえば以下のようなものです
●「セルフサポート能力」の高い人の特徴
・「自分軸」がある。そわそわ、ふわふわ、フラフラしない。
・自分の中に一本「芯」のある雰囲気が出る。
・「自分への思いやり(セルフコンパッション)」が高く、「セルフケア」が上手にできる。
・上手に自分を励まし、自分の人生をより良いものにするために行動する。
・日常生活上の必要な課題をこなすことができる。
・自分の健康に自分で気を配ることができる。
・経済的にも自分で自分を助けることができる。
・自分で自分を律することができる。
・自分で自分を慰めてあげることができる。自分で自分に「よしよし」が言える。
・自分で自分に「母性」と「父性」のバランスの取れた接し方ができる。自分で自分の親になり、「育てなおし」ができる。
・自分という存在の「底・土台」からどっしりと支えられているような感覚がある。
依存パターンとは、こんなパターンのことでしたよね
✅【自分はダメ、相手はすごい】自信がなく、自分より強く自信のある人に魅かれる。
✅【依存性】人やものに過度に依存してしまう。
✅【察してほしい】何も言わなくても自分の気もちを察してくれて当然だと考えている。
✅【日常生活の依存】日常生活の基本的なことも親やパートナーにやってもらっている。
✅【親子分離できていない】親から自立できていないと感じる。
✅【自立・自己主張が苦手】自立することや、自己主張することが怖くてできない。
✅【好かれるための努力】好かれるために自分を犠牲にし過ぎてしまう。
この場合、あなたが心の中に
「私は無視される存在だ」
「私は誰からも無視される」
「どうせ私はのことなんか誰も見てくれない」
そういう【無視の痛み】を抱えてきたかもしれません
そして、
好きな人に必死に尽くしたりして
【依存パターン】をとることで
今まで何とか心を保ってきたとしましょう
その場合、あなたの【依存パターン】と【無視の痛み】が
心のフィルター(色眼鏡)となり
健康的に自立した相手のことを
「わたしを無視している」
「どうせどうでもいいと思われている」などと
「誤解」してしまう可能性が高まるのです
それを、
「相手はわたしを避けているのだ」
「相手は回避パターンに違いない」
みたいに、相手を【回避パターン】だと
勘違いして結論づけてしまっている可能性もあるのです
(どうか、ここで自分を責めないで聴いてくださいね!)
この場合は、
あなたが相手をいったん【回避パターン】だと結論付ける前に、
実は、あなた自身が【依存パターン】や【無視の痛み】を心に抱えているかもしれないと
一度ふり返ってみることをお勧めいたします
そして、
①【依存パターン】を自覚する
②依存パターンの背景にある【不安】を乗り越え【心の痛み】を癒す
③【セルフサポート能力】を伸ばし、依存パターンの健康バージョンである【親密パターン(相互依存パターン)】にアップグレードする
という流れでご自身の回復と成長に取り組まれることをお勧めします
【セルフサポート力】
【依存パターン】【親密パターン】については、
公式サイトに文章を用意してありますので、ぜひ読んでみて下さい
さて、ここまでは【相手が回避パターンではない場合】を見てきました。
ここから先は、【相手がほんとうに回避パターンだった場合】を見ていきます。
※各パターンのチェックリストについては、文章の一番最後をみて下さい。
B.自分が【怒り爆発パターンorジャッジメント・パターン】で、相手が【回避パターン】
あなたが「怒りパターン」や「ジャッジメント・パターン」を持っている場合、あなたの非難や決めつけ、怒りをぶつけるといった「攻撃」が、相手に自己防衛をさせて、距離を置かれているかもしれません。
C.自分が【コントロール・パターン】で、相手が【回避パターン】
あなたが「コントロール・パターン」を持っていて、相手の言動をいつも監視したり、プライバシーを侵害してしまっている場合、相手は自分の独立性を守るためにあなたの「支配・管理」から距離を置こうとするかもしれません。
D. 自分が【反抗パターンorディフェンシブ・パターンor受動攻撃パターン】で、相手が【回避パターン】
あなたが「反抗パターン」「防衛パターン」「受動攻撃パターン」を持っている場合、あなたがいつも相手と張り合ったり戦おうとする(「反抗・防衛・受動攻撃」)せいで相手をイラつかせてしまい、それが原因で距離を置かれているのかもしれません。
E. 自分が【自己愛パターン】で、相手が【回避パターン】
あなたが「自己愛パターン」を持っている場合、相手自体への興味を示していないのが原因で、距離を置かれているのかもしれません。
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各パターンのミニチェックリスト
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各パターンのことをもっと知りたい方のために
ミニチェックリストをご用意しました。
当てはまったからといって、
自分や他人を責める道具にはしないで下さい。
パターン心理学は
自己理解のためのきっかけにしていきましょう!
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●ジャッジメントパターン
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ジャッジメント・パターンとは、すべてを他者に原因があると見なし、自分の「正義」を押し付けたり、怒りをぶつけたり、非難するパターンです。
ジャッジメント・パターンの「中核的思い込み(信念)」
「相手が間違っているし、間違っていることを認めるまで私が納得させなければならない。」
「私は、他人から責められるのが耐えられないほど苦痛だ。だから、その代わりに他人を責めなければならない。(先制攻撃)」
✅「自分は絶対に正しい」と強く思っている。
✅「相手が変わるべきだ。」と強く思っている。
✅「あなたはいつも・結局~だ」「絶対に」などの断定口調が多い。
✅否定・非難・批判が多い。
✅他人から責められる前に、先制攻撃で相手を責めることがある。
✅他人からわかってもらえないことや責められることが、耐えられないほど苦痛だ。
✅「私は正しい。あなたが間違っている。」と相手に怒ることが多い。
✅相手の間違いはすぐに正さないと気が済まない。
✅「あなたにも落ち度があるのでは?」と指摘されそうになるだけでも、とてつもなく不快で、すぐに聴く耳を持たなくなる。
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●ディフェンシブ・パターン
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ディフェンシブ・パターンとは、自己防衛だけに必死になってしまい、 相手の話に落ち着いて耳を傾けられなくなるパターンです。
- ディフェンシブ・パターンの「中核的思い込み(信念)」
「非難されるのには耐えられない。だから、その代わりに誰か他の人を責めよう。」
✅責められる(非難・否定・批判)のが大嫌いだ。
✅責められていると感じると、口も心も閉ざす。
✅自分にもいくらかは落ち度がある時でも、感情的になると相手のせいにしてしまう。
✅「相手が先に変わるべきだ。私は何も改めるべきところなんかない。」と怒りや不満を感じている。
✅「私は正しい。相手が間違っている。」と思う。
✅「自分のせいじゃない。自分は、何も悪いことをしていない。」と思う。
✅「なぜいつも自分ばかり責められるの?」とよく思う。
●怒り爆発パターン
怒り爆発パターンとは、「怒り」の感情がコントロールできず、衝動的・感情的に過剰反応してしまうパターン。
- 怒り爆発パターンの「中核的思い込み(信念)」
「あー!腹が立つ!」
✅すぐに怒る。怒りっぽい。
✅怒ると手が付けられず、冷静になるまでに人より時間がかかる。
✅ストレスや思い通りにならないことがあると八つ当たりする。
✅攻撃的なことばを使う。
✅怒り心頭になるとものに当たったり、人に暴力をふるうこともある。
✅イヤなことがあると敵意をかくさず、むき出しにする。
✅激怒で我を忘れることがある。
✅復讐心に燃えている。
●コントロール・パターン
コントロール・パターンとは、相手に対して支配的で要求が多くなり、 ものごとが自分の思い通りに進むことを期待するパターン。
- コントロール・パターンの「中核的思い込み(信念)」
「私のやり方でやる。 ものごとは私の思い通りになるべきだ。」
「その場の主導権を握ることで安全を感じられる。主導権を握っていなければ、欲しいものは決して手に入らない。他人は信用ならないから任せられない。だからわたしが絶対に主導権を握っていなければならない。」
「わたしには、他人をわたしのやり方に従わせ、自分のやりたいようにやる権利がある。」
✅【管理】相手を思い通りに動かそうとする。過保護・過干渉になる。
✅【権力】相手は自分の思い通りに動いてくれるのが当然だと期待する。
✅【正しさ】正しい道を他人に教えてあげよう・その通りにやらせようとする傾向がある。
✅【評価・注目・賞賛】一番になりたがる。評価や世間体にこだわる。
✅【主導権】主導権を握ろうとする。
✅【完璧】自分や他人やものごとに完璧さや高い基準を求める。
✅【達成】自分や他人に最高の結果を要求する。物事を最後までやり通すことを求める。
✅【利用】他人を利用して自分の思い通りに願望を叶えたり、欲求を満たそうとする。
✅【自立】心の弱さや甘えている人、感情的になることを嫌ったり、軽蔑したり、見下す。
●受動攻撃パターン
受動攻撃パターンとは、表面的には相手に従いながら、 裏では間接的に、わかりにくい形で反抗的な態度を取り、相手をイライラさせたり、混乱させるパターン。
- 受動攻撃パターンの「中核的思い込み(信念)」
「もし、わたしが戦わなければ、他者はわたしをコントロールするか、利用/搾取してくる。でも、わたしは他者のご機嫌を取る人だと思われていて、反抗するのもよくないので、わかりづらい形で戦わなければならない。」
「あなたのやり方でやりますよ。(=あなたを不満にさせますよ。)」
✅上から目線でものを言われるのが嫌いだ。
✅不満をことばで伝えずに、不機嫌な態度で伝えようとする。
✅イヤなことがあっても、理由も説明せずに関係を切ってしまうことがある。
✅「気に入らないことがあると、すぐに顔や態度に出るね」と人からよく言われる。
✅上司や先輩、親にいつも反感を抱いている。
✅急かされれば急かされるほど、わざと仕事や課題を遅らせることがある。
✅わざと会議に出席せず、「会議の時間を誰も教えてくれなかった」と言うことがある
✅相手のやり方に賛成するふりをして、実際には従わない。
✅何も言わなくても自分の気もちを「察してほしい」、または「察してくれて当然だ」と考えている。
●反抗パターン
反抗パターンとは、自分の独立性を守るために、他者の権力に抗うパターンです。 別名「ヤンキー癖」
- 反抗パターンの「中核的思い込み(信念)」
「わたしは戦わなければならない。さもないと支配されてしまう。」
「他者は私を管理・コントロールしようとする。私に指図するな!」
✅他人からの指示や他人が示唆したことに従うのを嫌がる。
✅主導権を握られないために、人との間に強固な境界線を引きたがる。
✅わざと反対する。あえて少数意見を主張する。反対するための反対をする。
✅人がわたしに期待することと正反対のことをしたくなる/する。
✅偉そうな人が大嫌いだ。権威は信じない。
✅他人は、わたしをコントロール・支配しようとしていると感じがちだ。
✅他人に「あれしなさい。これしなさい。」などと指図されると、よく腹を立てる。
●自己愛パターン
自己愛パターンとは、自分の心の痛み(欲求)に注意が向き過ぎた結果、相手の感情・欲求・境界線が見えなくなるパターンです。
- 自己愛パターンの「中核的思い込み(信念)」
「私のニーズが何より大切。 あなたと私は一体。」
「他者は私の延長線上、私の一部だ。他者は大切な存在ではない。あなたは私の自尊心を満たす道具。」
「現実を見るのは辛いから、自分の世界に閉じこもる方が安全だ」
「私は幸せになるために、自分のやり方でする必要がある。」
自己愛パターンには、比較的おとなしいマイルドな自己愛パターンと、尊大で人をあからさまに見下す自己愛パターンとがあります。その2つのパターンのミックスもあります。
マイルドな自己愛パターン
✅【現実逃避】現実を見るのが怖いので、自分の世界に閉じこもる。
✅【他者への関心低下】自分がどう思われるかに注意が向き、他者への関心が薄れる。
✅【無関心・無感動】他者に無関心で、感情が動きにくい。
✅【高いプライドと強い劣等感】プライドは高いがとても傷つきやすく、劣等感も強い
✅【高い理想像】心の中では高い理想を抱いている
✅【恥への過敏さ】侮辱や批判をされないかをとても気にし、羞恥心や屈辱感を持ちやすい。
✅【完璧主義】几帳面で完璧主義的で、些細なことでも気にする
✅【自己愛的同一視】他人(パートナーや子ども・部下など)を自分の分身に感じたり、理想像の押し付け先として利用する。
※マイルドな自己愛パターンは、「自己消去パターン」と被るところが多いです。
ハードな自己愛パターン
✅【誇大性】自分がすごい・できる・才能ある存在だという誇大な感覚を持っている。
✅【上昇志向】成功、名誉、権力、才能、美しさ、理想の愛などにとらわれている。
✅【特別】自分は特別で重要な人物であり、ほかの特別なまたは地位の高い人たち(団体)だけが自分を理解できると思い込んでいる。
✅【称賛と承認】常に周りからの注目と称賛を求める。
✅【特権】自分の思い通りに他人やものごとが動いてくれて当然だ、特別扱いされて当然だという特権意識を持つ。
✅【利用】自分の目的のために他人を利用する。
✅【非共感性】共感の欠如。他人に関心が持てない。自分の意見や感じ方を、当然相手も同じように持つだろうと思い込み、違いを受け入れられず相手がおかしいと思い込む。
✅【嫉妬】嫉妬深い。または他人が自分に嫉妬していると思い込む。
✅【尊大】尊大で傲慢な態度をとる。他人を見下す。
✅【衝動性】自分のほしいものを手に入れたいと感じた時、かなり衝動的になる。
✅【自己愛的同一視】他人(パートナーや子ども・部下など)を自分の分身に感じたり、理想像の押し付け先として利用する。