自己嫌悪と投影は地続き

 

人間関係って、自分がどのポジションを取るかで、必然的に相手の反応も影響されます。

たとえば、あなたが自分の中の内なる批判者を相手に投影して、「今、私のことをバカにしたよね!?」とつっかかっていくとします。

 

相手は驚き、次いで「濡れ衣を着せられた」ように感じる可能性がありますよね。

 

自分の中の批判的な考えを他人に投影したうえで、

その相手につっかかっていく等のアクションを起こすと、相手は「濡れ衣を着せられた」ように感じます。

 

すると、そんなあなたと話す内に、相手は「本当に」批判的にあなたに接するようになります。

 

それを見たあなたは「やっぱり」と再確認するわけです。

 

こうして、「私は被害者である。この世には加害者が実際に存在する。あの人もこの人も、実際に私をバカにした。許せない!」という世界観が出来上がったりします。

 

もちろん、あなたを 悪意を持って本当にバカにする人は別です。

 

投影の怖さは、実際には味方になり得る人まで敵にしてしまうことです。

 

「投影なんて本当にあるの?」と懐疑的な意見もありますよね。

 

僕は、たぶんこれは「脳の誤作動」ではないか?と考えています。

実際には「自分の感覚や感情」なのに、それを「相手のもの」だと勘違いしているわけですよね。

 

実際には何も「投げ込まれる」わけではないんです。

感情も感覚も投げられません。

感情も感覚も思考も「形のある物」ではないです。

 

だから、

「ピッチャー、投げました〜!」みたいには投げられません。

 

だから、

「実際にAと感じ考えているのは自分なのに、相手がAと感じ考えている」というのが実際に近いと思います。

また、パーツ心理学や解離の研究が明らかにしたように、人間の脳の中では「対立するさまざまな感情や思考が同時に存在する」という現象はよく起きるわけです。

 

これトラウマのカウンセリングをしていたら日常茶飯事だと思います。

 

だから、投影したAに対して、Bと感じたりもするし、Cと考えたりもします。

投影が起きている時で、なおかつ人間関係トラブルがある場合。

 

相手=A

自分=B

と認識され、A vs Bみたいに大抵はなっています。

 

これを、投影を手元に戻して

自分=A

自分=B

という、「自分の心の中の葛藤」だと気づけるようにサポートするのも、カウンセリングの大切な役割だと思います。

 

 

投影に気づくための自分への質問として、

「それ、誰が言ってるの〜?」というのはすでにYouTube動画で紹介しました。

(動画はこちら▶︎https://youtu.be/yMitQ71X1ts

 

それに加えて、「あなた、だ〜れ?」というのもあります。

 

嫌な人、憎い人、ムカつく人をイメージし、

「あなた、だ〜れ?」と何度かやってると「あ、これ自分の影だ」と気づけたりします。

 

自己嫌悪が強いという自覚がある人は、投影にご注意ください。

 

あなたが嫌っているあなた自身の感情、思考、行動傾向を、他人のものと誤って認識している=投影している可能性が高まります。

 

投影の可能性が高まっている=自己嫌悪が強い時、だったりもします。

 

あなたが、あなた自身の感情、思考、行動傾向、気質そのもの、性格そのものを嫌って「排除したい」と思っているとします。

すると、他の人の中に似たような感情、思考、行動傾向、気質や性格を見つけちゃうと、同じように「排除したい」と思ってしまうかもしれません。

 

この話には続きがあります。

実は投影は心を守る「防衛」なので「それをする方が心がラクになれる」面もあります。

 

だから、

「自分で自分を嫌う」状態になるよりも「自分が相手を嫌う」状態の方が、まだ心は安定することもあります。

 

「自分で自分を嫌うより、投影した相手を嫌う方がラク」を無意識にやります。

 

こういう話は、アタマでわかっていてもあんまり役に立ちません。

実体験として、投影に気づき、「ああ、僕って本当に投影してたんだなあ」と深く体感的に理解した経験がある人にしか、わからない類の話です。

 

投影された「私じゃない私not me」は、

「私はあなただよ」みたいにして、何かしら帰ってこよう、帰ってこようとします。

 

それは大抵、あなたが「最も嫌いな人」の顔をしています。

 

内側の戦い(自己嫌悪)が、

舞台を変えて外側の戦い(他者嫌悪)にすり替わっているんですね。

 

 

南ユウタ

 

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