★アダルトチルドレンの【生きづらさを生む信念&心の癖】自己診断テスト
尼崎カウンセリング研究所
「ポジティブ感情トレーニングの専門家」
心理カウンセラーの南ユウタです。
アダルトチルドレンの多くは、
以下の5つのテーマで悩みを抱えやすいです。
そして、この背景には、
かなり多くのケースで無意識レベルの原因がかくれています。
無意識レベルの原因とは、
本人がいくら一人でがんばっても気づけないほどの
無意識に抱いている”信念”と“心の癖(防衛)”のことです。
ただ、そもそも、
信念ってなに?
心の癖(防衛)ってなに?
という方も多くいらっしゃると思います。
そこで、この記事では
生きづらいパターンを作り出す11の信念と18の心の癖について
とことん解説していきたいと思います。
信念とは?
「信念」と言うのは、
自分や他人や世界に対してあなたが抱いている
「基本的な思い込み」のことですね。
ポジティブな信念もあれば、
ネガティブな信念もあります。
心の癖(防衛)とは?
心理学では、
「心を守るための意識的・無意識的な癖=心の癖」を、
「防衛」と呼んできました。
「心の癖」でも、「防衛」でも、
どちらでも構わないので、
呼び方はあなたが覚えやすい方を選んでいただいて
大丈夫ですよ。
この2つの心の仕組みを知っておくことが
あなたが生き辛さから脱出する為に、
とても大事になります。
生きづらさを生む11の信念
僕は色々な心理療法の考え方を学び、
アダルトチルドレンのカウンセリングをさせて頂いている中で、
主に以下の11個の信念があるという風に考えています。
①「見捨てられ」の信念
~「見捨てられる」~
②「無理解」 の信念
~「理解してもらえない」~
③「不信」の信念
~「誰も信じられない」~
④「巻き込まれ」の信念
~「また巻き込まれる」~
⑤「恥と劣等感」の信念
~「恥ずかしい自分・劣った自分」~
⑥「欠陥」の信念
~「自分には何か足りない」~
⑦「罪悪感」の信念
~「ごめんなさい」~
⑧「無能」の信念
~「出来ない自分」~
⑨「失敗」の信念
~「きっと失敗する」~
⑩「予測不能」の信念
~「何が起こるか分からない」~
⑪「孤立」の信念
~「結局、ひとりぼっち」~
通常、これらの「信念」が複数あって、
組み合わされることで
生きづらさのパターンを作っています。
この信念について知ってほしいのは、
「私は、私であってだいじょうぶ」という
自己肯定感を手に入れるためですから、
どうぞご自分の自己理解のためにお役立てくださいね。
それでは、一つ一つの信念について
あなたに当てはまるかどうか
チェックしていきましょう。
①「見捨てられ」の信念
~「見捨てられる」~
「見捨てられ」の信念を持つ人は
自分に近しい人、
恋人や、パートナーからきっと見捨てられる。
いつか見捨てられるという風に感じてしまいます。
そして、いざ見捨てられそうな不安を感じると、
自分の方から関係を壊してしまったり、
切ってしまったりします。
パートナーと一緒にいる時でも安心が出来なくて、
相手に合わせ過ぎてしまったりするんですね。
で、この見捨てられ不安が少しマイルドになると、
嫌われる不安になります。
嫌われるのが怖くて相手に合わせてしまったりする
というパターンはとても多いですね。
②「無理解」 の信念
~「理解してもらえない」~
「理解してもらえない」の信念を持つ人は、
「この人に言ってもどうせ分かってもらえないだろう」とか、
「言っても非難されたらどうしよう」
という風に考えがちです。
これはどうしてかと言うと、
幼い頃に親に分かってもらえなかったり、
軽くあしらわれたり、
考え過ぎだと一蹴されたりと、
自分の気持ちを大切に扱ってもらえなかった・・・。
例えば、
そういう風な体験をしていると、
「私は理解してもらえない」という
信念を持ちやすくなります。
③「不信」の信念
~ 「誰も信じられない」~
「誰も信じられない」の
「不信」の信念を持つ人は、
幼い頃に、親や学校の友人・先輩・先生等、
近しい人たちから裏切られる体験を持っていたりします。
もしくは、誰かが裏切られた体験を傍で見ていた
という体験をした人もいますね。
そうすると、基本的に人は信じられないものなんだ
という風に信念を抱くようになり、
人のことを信じられなくなります。
そうすると、この人は信用できるのかという目で
相手を試してしまったりするんですね。
なかなか安定した人間関係が築きにくい信念です。
④「巻き込まれ」の信念
~「また巻き込まれる」~
「巻き込まれる」の信念を持つ人は、
親しい関係のなかで
心に課題を抱えた人・厄介な人・めんどくさい親などに
巻き込まれてきた人が多いです。
すると、
人と親密な関係になりそうになると、
自分が相手の「重さ」に耐えられないのではないか、
と感じたりします。
相手が自分を頼ってきた時に、
相手が自分にますます依存してきて、
その重さに自分が耐えられなくなり、
逃げ出してしまうのではないか、
という感覚ですね。
こういったタイプというのは、
例え自分が好きになった人と一緒になれても、
親密になった途端に離れたくなってしまい、
関係が長続きしないパターンが多いです。
⑤「恥と劣等感」の信念
~「恥ずかしい自分・劣った自分」~
「恥ずかしい自分・劣った自分」という
セルフイメージが定着してしまっている
「恥と劣等感」の信念を持つ人は、
「自分は恥ずかしい存在だ」とか、
「自分は人と比べて劣った存在だ」と
感じやすくなります。
何をするにも人と比べて、
「世間・みんな・普通・常識・当たり前」
といったもの、そして
親や社会の評価・ステータスといったもので、
自分の価値を確かめようとしてしまいます。
等身大の自分にはなかなか自信を持てずにいるんですね。
⑥「欠陥」の信念
~「自分には何か足りない」~
「自分には何か足りない」の信念を持つ人は、
自分という人間には、
何か足りないんじゃないか、
どこか欠陥があるんじゃないか、
もしくは、自分という存在そのものが
欠陥品なんじゃないか、
全く無価値なんじゃないか、
という感覚を持っています。
で、この信念を持った人は、
“ありのままで自分が愛される”
という感覚が分かりません。
心の中にぽっかり空いた空虚感を埋めるために、
仕事やギャンブル、お酒等
自分の埋め合わせになるようなものを探し求める人生を
歩み続ける事が多いです。
⑦「罪悪」の信念
~「ごめんなさい」~
「ごめんなさい」の「罪悪」の信念を持つ人は、
自分の存在が家族に迷惑をかけている
と感じて育ってきた人が多いです。
その結果、自分よりも他人を優先する人生を
生きてしまったりするんですね。
⑧「無能」の信念
~「出来ない自分」~
「出来ない自分」の信念を持つ人は、
自分は無能だと思い込んでいます。
勉強もスポーツも出来なければ、
仕事も結婚も出来ない、出来ない尽くし。
「出来ない癖」とも呼んだりするのですが、
この信念を持っていると、
自分の能力に自信を持てないままになってしまうんですね。
⑨「失敗」の信念
~「きっと失敗する」~
「きっと失敗する」の信念を持つ人は、
何か行動を起こそうとする時に、
成功する可能性よりも、失敗する可能性の方を
大きく見積もってしまう癖があります。
その結果、チャレンジする事が億劫になり、
行動が出来なくなります。
そして行動しないので結果も付いて来ずに、
自信が付かないという悪循環に陥ってしまうんですね。
⑩「予測不能」の信念
~「何が起こるか分からない」~
「何が起こるか分からない」の信念を持つ人は、
この世界は基本的に予測不能な出来事で溢れている
という感覚で生きています。
分かりやすく言うと、
3才児が大人の世界にたった一人で放り出された時の困惑。
その感覚を、大人になっても抱いているという事です。
こういったタイプの人は、
大人になっても一人で行動することが出来なかったり、
一人で外出するのも怖くなったり、
とにかく一人で何かをする事が出来なくて、
常に他人に質問してばかりだったりします。
その結果、物事に対処する力が伸びないので、
何が起きるか分からない世界で、
ますます自信が持ってないままになってしまうという事です。
⑪「孤立」の信念
~「結局、ひとりぼっち」~
「ひとりぼっち」の信念を持つ人は、
自分は社会の中で居るべき場所がない、
もしくは、学校や職場等で
自分の居場所がないと感じがちです。
自分は変わりものだ、
異端者だ、という風な感覚をもってしまうんですね。
で、一匹狼になってしまったり
もしくは、ひとりぼっちの信念に気付きたくないから、
かえって誰かに依存するというパターンもあります。
これらが、生きづらいパターンを生む
11個の信念です。
でも、
自分や他人、周りの世界のことを
こういう風なネガティブな信念でしか見れなくなるのって
幼い子どもにとっては過酷ですよね。
誰だって、ほんとうは
自分の価値を信じたいし、
自分らしく生きてみたいし、
他者とつながり、居場所がほしいと
心の深いところでは願っているものだからです。
だからこそ、
子どもたちは自分の心を守るために、
様々なことをします。
本音にフタをしたり、
人に心を開かなかったり、
過剰に頑張ったり、
色々なやり方があります。
こういった行動の事を”心の癖”と呼んだり
”防衛”と呼ぶ訳ですね。
この心の癖(防衛)がどのような種類があるのかも、
簡単に紹介していきます。
①「認めてもらいたい癖」(承認希求)
「認めてもらいたい癖」は、
人からの評価を常に求めるというものです。
人から評価されれば、
人からオッケーを貰えれば、
自分が周りから認めてもらえたという、
安心感を得られることが出来ます。
がんばることがやめられない「がんばり癖」は
「認めてもらいたい癖」の仲間です。
認めてもらえないと、
自分には価値がないんじゃないか(欠陥の信念)とか、
自分は嫌われるんじゃないか(見捨てられの信念)
と思ったり、
劣等感や恥ずかしさ(恥と劣等の信念)を感じるのです。
あなたが背景に抱いている
さまざまな【信念】からくる不安や恥の意識から
一時的にであっても
目を逸らし、気分をまぎらわすことが出来るのですね。
②「自己犠牲癖」
「自己犠牲の防衛」は、
自分らしく生きたいとか、
自分の事を優先したいという思いが、
いけないものだと信じて育った人に多いですね。
自分を優先させる事に罪悪感を抱くので、
過剰に誰かに尽くす”自己犠牲”をする事で、
自分の本音にフタをしたりする訳です。
もしくは、
「生まれてきて迷惑かけて、ごめんなさい」
といった「罪悪の信念」 がある人も、
過剰な自己犠牲をすることがあります。
③「服従癖」
「服従癖」は、
自分の本心を言うと、
自分よりも強い相手から
攻撃される・非難される・見放される
という恐怖を感じて、
奴隷のように従うという防衛です。
自分の頭でものを考えず、
常に自分よりも上の、強い人の
指示に従おうとします。
④「感情抑え癖」(抑圧)
感情を抑えようとする「感情抑え癖」は、
自分の感情や本音にフタをして、
見ないようにするという「心の癖」(防衛)です。
“臭いものにフタ”ということわざの通りですね。
ただしこの「心の癖」(防衛)を使い過ぎると、
段々と自分の本音が分からなくなるという、
デメリットがあります。
⑤「自罰・他罰癖」
自罰癖は、
相手から拒絶されたり、攻撃されることを怖れて
先手を打つように、「すぐに謝る人」に多い心の癖です。
何か失敗した時や、相手に迷惑をかけた時に、
罪悪感が湧きますよね。
その時、他人に実際に罰せられると、辛さが現実味を帯びてくるもの。
でも、先に自分で自分を罰すると、現実を受け入れなくて済みます。
この自罰癖がある人は「べき」や「ねばならない」が多い人でもあります。
「他人にやさしくしなければならない」
「他人に迷惑をかけてはならない」
「他人に依存せず、自立せねばならない」
「他人に差別感情を抱いてはならない」
「完璧でなければならない」
つまり、自分に厳しいルールを課しているのです。
こうしたタイプの方には、
相手がとっても厳しかったり、怖い人に見えていたりします。
もう一つの「他罰癖」も、
人間関係をこじらせやすい癖です。
よく「自分に厳しく、人にやさしく」と言いますが
「自分に厳しい人ほど、人に厳しくなる」もの。
他罰癖は、自分にも、他人にも厳しくなる心の癖で、
人間関係がギスギスしやすいのですね。
⑥「完璧癖」(完ぺき主義)
完璧であれば自分を認めてもらえる、
完璧になれば劣等感から逃れられる、
恥ずかしさを消すことが出来るという、
“幻想”を抱いて生きることが、
防衛そのものになり得ます。
ただし完ぺき癖のデメリットは、
「大成功」以外、全く認められない生き方になってしまうこと。
つまり、
ちょっとした失敗でもダメ出しし、
大失敗すれば自分に酷くダメ出しし
小さな成功は目に入らないか、
こんなものは価値がないと切り捨てて、
大成功した時にだけ喜ぶ。
しかし、大成功した時でも、
次も大成功を続けなければいけないという、
プレッシャーだったり、
この程度で調子に乗ってはいけないと、
また不安が襲ってきて、
いつまで経っても安心が出来ない、
達成感が味わえないという、
“強迫的ながんばり”になっていきます。
その頑張りを続けられなくなった時に、
燃え尽きたり、うつ病になる、
というデメリットがあります。
⑦「自分は特別な存在だと思い込む癖」(不健全な自己愛)
「自分は特別な存在だと思い込む癖」は、
「肥大した自尊心」とか、
「非健全な自己愛」と呼ばれるもので、
「仮の自分」を作り出す事で、
強い自分・特別な自分・凄い自分
というものを生み出す事で、
弱い自分・情けない自分・ダメな自分を、
消そうという努力の事です。
このサイクルにハマっていると、
自分の弱さを認められなくなっていきます。
そしてその結果、
人生での上手くいかない出来事が起こったときに、
ポキンと折れてしまうんですね。
⑧思考癖(アタマで考えすぎる癖)
思考癖は、「感じていること」よりも
「アタマで考えていること」ばかりに
なる「頭でっかち癖」です。
怒りや悲しみ、不安などの、
ネガティブな感情を感じるのがつらい時に、
「あ~!腹が立つ!!」とか
「悲しい・・・(涙)」と涙を流したりせず
「この状況を、理論的に説明するなら・・・」という風に
「理屈」で感情をカバーするのです。
そうすれば、辛い感情に一人で直面しなくてすむわけですね。
⑨「逃げ癖・あきらめ癖」(逃避・回避)
人・感情・摩擦を避ける
「逃げ癖・あきらめ癖」は、
人と親密になる事を避けたり、
ストレスになるような摩擦を避けたり、
自分の本心を知られるのを避けたり、
チャレンジを避けたりと、
色々な避け方があります。
避ければ短期的には問題を「なかったこと」に
できます。
でも、問題を先送りしただけなので、
あとでしっぺ返しが来るのです。
⑩投影癖
「投影癖」というのは、
ほんとうは自分が思っている気持ちなのに、
相手が自分に向けているのではないかと、
思い込む事です。
たとえば、
自分で自分を嫌っている人は、
相手が自分を嫌っているんじゃないかと、
思い込みやすいです。
そして、
100人居たら100人共が自分を嫌っている
という風に、被害妄想にまで発展していきます。
その結果、
自尊心が傷つくのがいやなので、
なんとか嫌われないようにしよう、
なんとか人から変に思われないようにしよう、
というコントロールが始まったりします。
そして、そのコントロールが
どんどん強迫的になっていくんですね。
これは、
投影の典型的なパターンですね。
「投影」と「不信感(敵意)」のサイクル
(ほんとうは自分が自分に怒っている→投影→あの人が私に怒っている気がする→「バカにされた!ムカつく!」)
「投影」と「落ち込み」のサイクル
(自分が自分を非難している→投影→あの人が私を非難していると感じる→落ち込む)
「投影」と「恥ずかしさ」のサイクル
(自分が自分を恥ずかしい・みっともないと感じている→投影→あの人も私を恥ずかしいやつだと感じたに違いない。→ますます恥ずかしくなる)
などが典型例です。
⑪あまのじゃく癖(甘えたくても甘えられない人の“拗ね”)
「あまのじゃく癖」とは、
甘えたくても甘えられない人がよくする防衛なんですが、
簡単に言うと”拗ねる事”です。
「反抗癖」とも言えます。
「ツンデレ」とも呼びます。
ほんとうは「欲しい」のに、
無理して意地張って「いらない」と言っちゃう。
相手の言ったことが正しければ正しい程、
相手が良い事を言えば言う程、
それをつっぱねたくなる。
そういう「ツッパリ」の心理の事です。
本当の事を突き付けられた時に、
それを反発で突き返してしまう、
意地を張ってしまうという事です。
⑫「ニセの感情癖」(自己防衛的な感情)
痛いところを突かれた時や、
不満やストレスを感じた時に、
他人をあからさまに怒りで「攻撃」すること、
または「自分はかわいそうだ」などとあわれむ「自己憐憫」に浸ったり
遠まわしにそれとな~く「嫌み」を言うことで
相手に「悟ってもらおう」とする、やっかいな心の癖もあります。
怒りをぶつけるタイプは、
人間関係が上下や勝ち負けがすべて、という人に多く、
「攻撃が最大の防御」になってしまいます。
ついつい相手に「上から目線」な発言をして
怒りをちらつかせることで
優位を保とうとしてしまったりします。
このように、
「自己防衛的な怒り」を使うのが癖になっているのです。
もしくは、
ほんとうは腹が立つのに、
とっさに涙(悲しみ)や自己憐憫に変換する人もいます。
これは「自己憐憫への嗜癖(依存)」です。
「かわいそうな私」と自分を憐れむことで
自分のホンネや真実から目をそらしたり
だれかに間接的に責任を押し付けたり
わかりにくい形で怒りをぶつけるのです。
こういう一連の
癖になる自己防衛的な感情のことを
「ニセの感情」もしくは「防衛的感情」とも呼びます。
⑬仮面癖・ピエロ癖
「仮面癖」は、
人と接する時、仮面をつけた自分で関わる事です。
「明るいわたし」
「がんばるわたし」
「優しいわたし」
といった「仮の自分」を作り上げ、
本当の自分を隠します。
その奥には、
「ほんとうの私を出したら嫌われる」という
【欠陥の信念】がかくれていることが多いです。
⑭依存癖
この依存癖というのは、
「人になんでも頼ってしまう事」ですね。
なにか物事を調べる時も、
自分で調べる前に常に他の人に質問し、
常に他の人の答えを求め、
常にそっちを優先する。
自分の気持ちを自分で慰めることをせずに、
常に他の人になんとかしてもらおうとする。
これは全て、依存の防衛です。
自分で物事を決めない、選ばない、
全部相手に選んでもらって決めてもらおうとする、
責任を選ばないという防衛でもあります。
この奥には、
「わたしは、きっと失敗する」という【失敗の信念】や、
「わたしは、一人じゃ何もできない」という【無能の信念】、
もしくは「この世は何が起こるかわからない」という【予測不能の信念】などが
あったりします。
⑮自分が悪いことにする癖(感情反転癖)
たとえば、親に強い怒りを抱いている子どもがいたとします。
でも、親の方が怖くて、直接怒りをぶつけられない時もあります。
もしくは、親を恨みながらも、どこかで罪悪感や愛情も感じている場合もあります。
そんな時に、子どもは「自分が悪いんだ」と思い込むことによって
自分や親との絆を守ろうとすることがあるのです。
ただ、デメリットとしては、
怒りなどのネガティブな感情をため込んでしまうことですね。
⑯しょうがない癖(合理化癖)
なにか辛いことがあった時に
「あれはしょうがなかった」という口癖がありませんか?
たとえば、
本当は両親が離婚して「悲しい。辛い。嫌だ」という感情があるのに
「まあ、仕方がなかったんだよ。親も人間だし。」と
合理化するケースがよくありますね。
デメリットとしては、
その時のリアルな「ほんとうの感情」が
わからなくなってしまうことです。
⑰なかったことにする癖(否認癖)
子どもがトラウマ体験をした時など、
あまりにも辛いことがあったら、
人の脳は無意識的にその記憶を「なかったこと」にすることがあります。
また、日ごろ抱えているストレスや、
人間関係などで受けるショックを和らげるために、
「なかったことにする」癖がつく人もいます。
デメリットとしては、
「現実に起きたこと」を直視できず、
「本当に感じた気もち」がわからなくなってしまうことです。
⑱切り離し癖(解離癖)
これは、自分の中の感情や思考、人格を
「意識」から切り離す癖のことです。
一番重いもので「多重人格」がよく知られていると思います。
でも、実はカウンセリングをしていると
「弱い解離」ならかなり多くの方がお持ちです。
解離には「強い解離」と「弱い解離」の
大きく分けて2種類があるのです。
いかがでしたか?
生きづらさのパターンの背景には
ほとんどの場合「信念」があり、
その信念が不安・恥・罪悪感などの
「怖れ」を生み、
アダルトチルドレンは
「防衛」という心の癖を身につけることで
その怖れから身を守ろうとするのです。
ただ防衛は、
繰り返し繰り返し使っている内に、
「癖」になってしまいます。
その結果、
幸せを自ら遠ざけてしまうのです。
子どものときに身につけた
信念と心の癖(防衛)というものが、
色々なデメリットを生み出しているという事について、
理解を深めて頂ければと思います。