ACや対人恐怖の核心は「恥」。その治療法とは?

前回の記事では、

対人恐怖症やアダルトチルドレン、うつやトラウマに

深くかかわる「恥」という感情についてご紹介しました。

 

 

僕たちは「世間がどう思うか」

「親にどう思われるか」

「周りの人たちが見たら何と思うだろうか」

と、気にする生きものです。

 

 

誰もが、多かれ少なかれ、

「世間」や「親」、「周りの人」といった人たちの

「価値観のモノサシ」を心のなかに取り込んでいます。

 

 

それがあまりに欠けている人は、

「恥知らず」とか「厚顔無恥」と

信頼されにくくなるので、

 

恥の感情を感じること自体に

なにか問題があるわけではありません。

 

 

ただし、

自分は価値がないとか、

ダメ人間だとか、愛されない人間だとか、

人より劣った存在だといった、

「存在そのもの」にかかわる恥には要注意なのです。

 

 

 

これは、

「中核的な恥(コア・シェイム)」と呼ばれています。

 

 

前回、この「中核的な恥(コア・シェイム)」は、

本来はあなたの持ち物ではない!のです。

と言いました。

 

 

中核的な恥は、育ってきた環境で

外から刷り込まれないと

絶対に生まれません。

 

 

生まれたての赤ちゃんが、自分のことを

 

「情けない」

 

「みっともない」

 

「かわいくない」

 

「失敗ばかりで恥ずかしい」

 

そんな風に思っているようには見えませんよね。

 

 

 

誰もが、生まれた瞬間には

 

「安全か、危険か」

 

「安心か、恐怖か」

 

「快か、不快か」

 

ほとんどこれしか感じないのです。

 

 

ところが、どこかで

生きづらさを生む「中核的な恥」を

もらっていくのです。

 

 

「世間」や「親」から受け取った

「価値観のモノサシ」が、

心の深いところに刺さるのです。

 

 

ただし、実際に世間や親が、

その子を否定したつもりのない時でも、

こうしたことは起こり得ます。

 

 

また、「中核的な恥」に苦しむ子供の親もまた、

同じく「中核的な恥」に苦しんできた可能性が高いのです。

 

 

たとえば、僕の場合は、

「中核的な恥」に苦しんでいた当時は

心のなかに母への激しい怒りをずーっとため込んでいました。

 

 

でも、母もまた、僕を生んだ当初から、

心の中が空っぽで、どう育てていいかわからない、

自信がない、といった慢性的な空虚感や孤独に苦しんでいました。

 

 

そんな母を傷つけたくない一心で、

母の愚痴の聴き役をはじめたのが、

僕の共依存の始まりでもあります。

 

 

母を、たしかに愛してもいたのです。

はげしく憎みながら、ですね。

 

 

 

こういう状態のときに、

親を責めることをすすめるカウンセラーもいます。

 

 

 

でも、それをすると、

無意識であれ親を愛している自分を否定することになり、

解決が遠のくこともよくあるのです。

 

 

 

だから、僕は、

「世間や親を責めればいい」と

言っているわけではありません。

 

 

ただし、アダルトチルドレンや対人トラウマなど

多くの「中核的な恥」に苦しむ方は、

 

 

大人になってから、

ため込んだマグマのような親への怒りが

自分でも抑えきれなくなって悩むことがよくあります。

 

 

または、そんな親に怒りを感じてしまう自分が

情けなく感じたり、親に申し訳なく感じて

苦しくなります。

 

 

アタマで「親だって苦労したんだから」とか

「親には感謝しなければならない」とか

考えても、怒りは消えてくれません。

 

 

 

なぜでしょうか?

 

 

それは、ひとつには「怒り」の奥には

あなたの満たされない「欲求」が眠っていることが

多いからです。

 

 

 

その多くは、「愛してほしい」

「愛して欲しかった」という思いや願いであることも

よくあります。

 

 

または、単純に、

「なんであの時、僕・私にあんなひどいこと言ったの!」

「僕・私の気もちをわかってよ!」

という感情のときもあります。

 

 

心のきずなを感じたい欲求が、

傷つけられたとき、

「中核的な恥」に苦しむようになるのです。

 

 

いずれにせよ、それを抑えつけるということは、

「素直な欲求を感じている自分」を

否定することです。

 

 

 

人間の脳には「生存本能」のほかに

「愛の本能」があるので、

その心のきずなに関する欲求は

なかなか消えてくれないようにできているのです。

 

 

 

「愛の本能」とは、

「愛して欲しい」「他者を愛したい」「自分を愛したい」

という、僕たちのこころを突き動かす「本能」です。

 

 

 

だから、その否定された自分の存在を

いったん「そこにいるんだね」と

認めてあげる必要があります。

 

 

 

まずご自分の怒りをやさしく認めてあげられるよう

援助されることが絶対に必要になります。

 

 

 

ただし、アタマで納得させようとしていた自分にも

ちゃんと意味があるはずです。

 

 

 

「親への怒り」に、

「出てきちゃダメ」とフタをする自分です。

 

 

 

その自分には、「親を守る」という役割が

あることが多いのです。

 

 

そして、親を守ることで、

自分の心のバランスも保てるので、

「自分自身」を守ってあげることもできます。

 

 

 

これは、小さい頃に身に付けた

「防衛本能」であることがよくあります。

 

 

まとめると、

「愛して欲しい」「他者を愛したい」「自分を愛したい」

という「愛の本能」は、脳に刻み込まれたもので、消えません。

 

 

 

しかし、「中核的な恥」を味わうと、

「愛の本能」を「防衛本能」で抑え込もうとするパターンを

アダルトチルドレンの多くは身に付けます。

 

 

それが、息苦しさの根本にあったりするのです。

 

 

それが「中核的な恥」を長続きさせてしまう

パターンになっていきます。

 

 

 

 

ここから脱出するには、

まず大人になったあなたが、

「怒り」の存在に気づいてあげることです。

 

 

そして、親をかばいたくなったりする「防衛本能」の方のあなたも、

いままであなたを守ってきてくれた存在ですから、

感謝を伝えたり、ゆっくりと話し合う時間を取ることが役立ちます。

 

 

そうやって、心のなかに大きなスぺースをつくるイメージで

自分のなかのいろんな感情や欲求を認めていきます。

 

 

「ああ、そこにいるんだね」という風に。

 

 

 

すると、「中核的な恥」に苦しんでいた心が

ゆっくりと癒され始めます。

 

 

 

「愛の本能」は、

「愛されたい」「他者を愛したい」「自分を愛したい」の

3つです。

 

 

大人になったあなたが、自分のなかのたくさんの気もちに

気づいてあげることは、

この3つの「愛の本能」を満たしていくことでもあるのです。

 

 

「自分には価値がない」

「自分は劣った存在だ」

といった「中核的な恥」に苦しんでいるなら、

 

 

「愛の本能」を「大人のあなた」が

満たしてあげることが、「解毒剤」になるのです。

 

 

 

でも、これは「言うは易く行うは難し」なのです。

 

 

「そんなこと、できません!」

 

そういう方も多くいらっしゃいました。

 

 

 

なぜ難しく感じるのかには、

いろんな背景があります。

 

 

ひとつには、それくらい、子ども時代に身に付けた「防衛本能」は

自分の意思だけで武装解除したりするのは難しい、という理由があります。

 

 

なぜなら、その「防衛本能」は、

必要なもの、なければ怖い思いや危険な目に遭っていた

可能性の方が高いのですから・・・。

 

 

 

いかがでしたでしょうか。

 

 

少しでも、「中核的な恥」に苦しんでいる方に

届けば嬉しいなと思います。

 

 

尼崎カウンセリング研究所では、

アメリカ発の最新のカウンセリングで

こうした「中核的な恥」に苦しんでいる

アダルトチルドレンの方々に援助を提供しています。

 

 

 

もしも、あなたが一人で悩んでいて、

ご自分のことをアダルトチルドレンだと

感じるのであれば、その直感をどうか信じてください。

 

 

このホームページが

なにかのお役に立つことを願います。

 

==================

尼崎カウンセリング研究所

代表 南ユウタ

兵庫県尼崎市東園田町5‐21‐12

 

 

 

 

 

尼崎カウンセリング研究所は、

尼崎市で開業する心理カウンセラー・南ユウタによる

カウンセリングの専門機関です。

 

尼崎市だけでなく、

宝塚市・神戸市・豊中市・堺市・伊丹市・大阪など

幅広い近隣地域よりお越し頂いております。

 

 

尼崎市や神戸市、豊中市などで

カウンセリングをお考えの方は、

ぜひ尼崎カウンセリング研究所に一度ご相談ください。

 

 

100%あなたの味方になって

解決のために全力で臨みます。